抄録
2010年度のJABTS主催乳房超音波講習会受講者を対象に,乳がん超音波検診の精度管理に関するアンケートを行い,精度管理基準作成の参考とすることを目的とした。技師対象の講習会で結果が得られた169の検診施設を解析対象とした。検診受診者数は1,000から5,000名の施設と100から500名の施設が多かった。超音波実施者は5名以下の施設が多いが,実施者の多い施設では臨床検査技師が検査に従事していることが多い。1名の受診者を検査するのに要する時間は平均でスキャン時間8.7分,入室から退室までで12.7分であった。結果判定における過去画像との比較は84%で行われており,画像の電子化は79%で行われていた。精密検査結果の把握は3割程度しか行われていなかった。以上の結果から,乳がん超音波検診実施者・判定者の資格の制度化,検査方法,結果判定方法の標準化が必要と考えられる。また精密検査結果の把握を義務付けることも必要と考えられる。