日本乳癌検診学会誌
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徳島トライアルの成績から見た49歳以下女性に対するマンモグラフィ併用乳癌検診
三笹 徳森本 忠興田中 隆相良 安信山口 哲央
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2002 年 11 巻 2 号 p. 149-154

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抄録

徳島県でのマンモグラフィ併用乳癌検診成績を49歳以下と50歳以上に分けて検討した。受診者17,956名から要精検率6.8%で乳癌53例が発見され, 癌発見率0.29%であった。これは, 視触診法の約2.5倍である。年齢別癌発見率と検診感度では, 50歳以上では発見率 (0.38%), 感度 (97.7) ともに視触診単独に比べて有意にマンモグラフィ併用が良好であったが, 49歳以下ではそれぞれ0.16%, 84.6と高いものの有意差は見られなかった。49歳以下の早期癌比率は100%であった。
以上より, 本邦のマンモグラフィを導入した乳癌検診は, 50歳以上のみならず49歳以下女性においてもその有用性の可能性が推測された。

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