日本乳癌検診学会誌
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中間期乳癌の特徴
伊藤 末喜泉 喜策藤島 則明
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1996 年 5 巻 1 号 p. 105-110

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抄録

1973年から1994年の間に行った乳癌集団検診を受け, その後2年以内に自己発見で確定した中間期乳癌104例について, その特徴を検討した。104例中39例 (37.5%) は見落し例と思われた。中間期乳癌の約半数は自己検診で発見しており, その早期率は66.7%と良好であった。全体としては同期間の検診発見乳癌の早期率と同じ54.8%であった。また, 検診と無関係な一般外来発見乳癌と年齢, 病期を合わせた1 : 1のマッティングテストを行った。中間期乳癌は対象と比較してリンパ節転移率がやや高く, 充実腺管癌がやや多くみられたが, 有意差はみられなかった。平均経過観察期間93カ月で予後に差がみられなかった。
以上のことから, 中間期乳癌にrapid growingな症例が含まれているとしてもその頻度は軽微であり, 統計的には問題にならないものである。

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