日本乳癌検診学会誌
Online ISSN : 1882-6873
Print ISSN : 0918-0729
ISSN-L : 0918-0729
石川県における乳癌検診結果と検診発見乳癌および外来発見乳癌の臨床病理学的検討
南 昌秀野口 昌邦川原 太三輪 晃一
著者情報
ジャーナル フリー

1997 年 6 巻 3 号 p. 309-314

詳細
抄録

石川県では視・触診を用いた出張検診を行っている。1978年から1995年までの18年間で一次検診の延べ受診者総数は245,705人であった。受診者に対する要精検率は平均2.8%であり, 要精検とされた者の精検受診率は平均85.3%であった。癌発見率は平均0.06%, 発見された乳癌は総計144人であった。初回受診者と受診2回以上の繰返し受診者との比較では, 繰返し受診者にTis と Stage I を併せた早期乳癌症例が多かった。また, 検診発見乳癌と外来発見乳癌との比較では, 早期乳癌症例およびnO症例は検診発見乳癌が外来発見乳癌より有意に多いものの, 10年生存率では有意差は認めなかった。

著者関連情報
© 日本乳癌検診学会
前の記事 次の記事
feedback
Top