広面積散布の効果判定の検討に資するため,発生ならびにまん延とこれらに関与する条件について数学的な取り扱いを行なった。条件としては農薬の効力,残効,付着量,散布及び調査の時期と対照の小面積区の大きさなどの因子に限定した。さらにこれを具象化するため,各因子に1∼2の数値を代入し計算を行ないその結果を表に示した。
その結果,広面積散布の効果は,早く散布し,おそく調査するほど明確にみられ,残効の少ない農薬を用い,小面積散布区は小さいほど明確である。そして〔(小面積区の発生-広面積区の発生)/小面積区の発生〕×100は条件によって0∼50%になる。