2017 年 10 巻 1 号 p. 11-21
目的 メタボリックシンドロームの予防のため、内臓脂肪のみ蓄積した状態の「隠れ肥満」に焦点をあて、それに関連する生活習慣を明らかにする。
方法 2011年度に三重県Q市において実施された特定健康診査を受診した1,505名(男性777名、女性728名)の肥満状況を腹囲の異常該当(男性85cm以上、女性90cm以上)とBMIの異常該当(BMI25以上)により4カテゴリーに区分して目的変数とし、説明変数に生活習慣に関する11項目と調整のための年齢を用いて多項ロジスティック回帰分析を行った。
結果 男性では、内臓脂肪のみ蓄積した状態の腹囲異常かつBMI正常の「隠れ肥満」において有意に関連のあった生活習慣は、就寝前の2時間以内に夕食をとる習慣を週に3回以上続けている場合と、毎日飲酒する習慣がある場合であった。女性で「隠れ肥満」に関連があった生活習慣は、‘朝食欠食’のみであったが、オッズ比の値は大きく、朝食を食べないという習慣が内臓脂肪蓄積をもたらす可能性が高いことが示唆された。
結論 男性では夕食を遅い時間に摂らないことと飲酒量を控えめにすること、女性では朝食をきちんと摂ることが隠れ肥満の予防につながり、さらに男女ともに歩く速さが速いといった日常の習慣も隠れ肥満を予防する可能性が示された。