日本助産学会誌
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乳児の補完食のパターンに関する国際調査
米澤 かおり城戸 真和子春名 めぐみ笹川 恵美臼井 由利子
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論文ID: JJAM-2023-0022

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抄録

目 的

乳児の補完食の国や地域の文化による違いは明らかになっていない。そこで,世界各国における乳児補完食のガイドラインや推奨の違いを,特に最初に乳児が食べる食品や食べる順番に注目して明らかにすることを目的とする。

方 法

Web調査票を国際助産師連盟(ICM)と国際看護師協会(ICN)のどちらかには加盟している166か国の助産師または看護師の専門職団体に送付した。助産師または看護師に対して,乳児が最初に食べることが推奨される食品と,その食べる順番の推奨について尋ねた。解析としては,各国の補完食に関する推奨を食べる順番に注目して分類した。食べる順番の分類と地域による違いをχ2分析を用いて解析した。

結 果

合計46か国からの回答を得た。80.4%にあたる46か国中37か国に補完食に関するガイドラインが存在するとの回答があった。補完食は穀物から始める2パターンと野菜から始める3パターン,さらに両親の考えや乳児主導の食事というパターンと合わせて6パターンが見いだされた。アジアとアフリカでは穀物,ヨーロッパとアメリカでは野菜から始めるパターンが最も多かった。

結 語

必要栄養摂取量や病気の予防という視点からの国際的なガイドラインと同時に,それぞれの国・地域に合った補完食の推奨内容が検討されるべきと考える。

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