2018 年 2 巻 1 号 p. 6-12
今後のわが国の人口学的特徴として後期高齢者の著しい増加が見込まれている。後期高齢者は容易にフレイルとなりやすく,早期の対応が必要となってくる。平成 30年度からの第 7期介護保険事業においては,後期高齢者を中心とした保険事業として,「フレイル(虚弱)の進行防止」による自立した高齢者の増加が重視され,低栄養,口腔機能,認知機能,運動機能,服薬状況そして適正受診による慢性疾患のコントロールなどが保険事業のポイントとして挙げられている。
フレイルは身体的,精神・心理的そして社会的ドメインが相互に影響して容易に悪化する傾向を示している。フレイルの高齢者においては(健常高齢者に比較して)有意に要介護状態となりやすことが,国内外の研究から明らかとなっており,早期にフレイルを把握するための簡便なスクリーニングの方法や,各ドメインに対応した効果的な介入方法などについても科学的根拠のある対策が蓄積されてきている。