本稿では、情報社会における「知識コミュニティ」について論及する。近年、知識コミュニティは仮想の組織やグループを形成しており、主に組織レベルのeビジネス型(B to B〔企業と企業〕B to C〔企業と顧客・消費者〕)や社会レベルのグローバル・ローカル型、そして個人レベルのサークル型に分けられる。ここでは知識コミュニティの性質とは何か?そのバーチャリティとリアリティの差異に焦点を絞り検討する。知識コミュニティでは、参加者の信頼関係をもとにした協創と共創が要求される。そこから、知識コミュニティの存続にとって「信頼マネジメント」の必要性について論じる。