1995 年 3 巻 2 号 p. 13-27
本文は、開発製品の製造に必要な金型の製造工程と、その金型を使用する製品の製造工程とを一貫製造している精密加工メーカを研究の対象に取り上げ、設計と製造間のインターフェイス機能の充実を狙いとした生産情報システム設計の事例について述べている。ここでは生産の安定化、設計・製造リードタイムの短縮、品質の向上及び情報の整備をシステム設計のための目標としている。
まず最初に、モールド製造工程について述べ、それに関する設計・製造の問題点を整理し、ついで新しく開発した生産情報システムについて説明している。設計したシステムによって、製造リードタイムの短縮および事務作業の簡素化ができただけでなく、工程管理のための意思決定支援システムとして有効な道具になっており、インターフェイスに注目することの有効性が検証されている。