情報基盤の整備が進展すると,企業独自の経験に基づく知識やノウハウの組織的な活用が競争優位の確保にとって重要となる。本論文では,このための先駆的システムと最近の関連研究の問題点を明らかにし,経験的知識やノウハウの組織的活用のための組織知能研究の新しい展開法を提案する。「主体内在型システム」アプローチによって人間の直観と計算機の論理との協同,及び,複雑で非構造な人間/社会への対処を支援し,「知識ボトムアップ」アプローチによって分散されている知識の集積を支援し,さらに,「知識マネジメント」アプローチによって組織知能の構成的研究の進展を図る。最後にソフト系科学技術の枠組みを用いた組織知能研究の体系化の方向についても触れる。