1999 年 8 巻 3 号 p. 1-24
本論文の目的は、ポリエージェントシステム論のもとに、学習する組織を目指した人材開発システム構築を検討することである。人材開発は学習する組織の中核活動の一つとなる。本論文では、まず、ポリエージェントシステム論の枠組みと「学習する組織」の概念を整理する。次いで人材開発の現状と課題を議論し、人材開発システム再構築の方法論として、SSM(ソフトシステムズ方法論)の導入を提案する。さらにその適用可能性を検討するために、規制緩和によって競争の時代に直面しつつある日本企業の教育体系再構築プロジェクトにおける事例研究(アクシヨン・リサーチ)を行う。その結果、本事例において、SSMが「学習する組織」を目指した人材開発システムの構築プロセスを支援することを確認する。