2009 年 50 巻 1 号 p. 1-10
本研究では,中学校理科第2分野「自然と人間」において,活動を通して環境保全について考えさせる教材として,環境教育プログラム「プロジェクト・ワイルド」を改良した教材を開発して,授業実践を行った.また,その実践を通して,教材の有効性や生徒の環境に対する興味・関心などについて評価した.授業では,生徒はさまざまな活動を行いながら,トンボを守るための町づくりを行った.実践の結果,生徒のほとんどが町づくり活動の授業に高い興味を示し,積極的に参加していた.生徒は,町づくりの中で,ロールプレイング,協同作業,プレゼンテーション,評価などの多様な活動を経験することで,科学的な技能を育成することができた.授業後,生徒は,環境保全に関して,さまざまな意見や考えを持つようになっていた.これらの結果から,本研究で開発した教材は,中学校理科の授業で有効に活用できることがわかった.また,これを活用することで,理科授業において環境教育を実践する可能性があることも期待される.