生物教育
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研究資料
小学校理科における「水の通り道」の観察実験の再検討
―特に使用する「色水」の種類と処理時間について―
米澤 義彦細川 威典香西 武
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2019 年 60 巻 3 号 p. 148-155

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抄録

小学校第6学年理科における「水の通り道」の観察実験に使用する「色水」について,小学校や中学校の教科書に例示されている切り花着色剤,食用赤色102号および赤インキの濃度と処理時間について,根のついたホウセンカを材料として再検討を行った.その結果,切り花着色剤と食用赤色102号の「色水」では,いずれも15~30分程度で「色水」が葉に到達することがわかった.また,赤インキの10倍希釈液では約1時間で,50倍希釈液では約2時間で葉まで「色水」が到達した.これらのことから,「水の通り道」の観察実験では,「色水」の種類と濃度を選択することによって,それぞれの学校の時間割に応じて授業が展開できることが示された.

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© 2019 一般社団法人 日本生物教育学会
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