バイオフィードバック研究
Online ISSN : 2432-3888
Print ISSN : 0386-1856
加速度を用いた振戦の評価とバイオフィードバック(シンポジウム からだからこころへのアプローチ-バイオフィードバックで何ができるか-)
松本 義伸
著者情報
ジャーナル フリー

2007 年 34 巻 2 号 p. 9-16

詳細
抄録

振戦の抑制は,パーキンソン病(PD),本態性振戦疾患(ET)などの振戦疾患患者の日常生活を改善するために必要とされている.PD振戦の抑制には,ドーパミン前駆体であるL-DOPA等の薬物療法が用いられるが,ON-OFF現象や妄想等の重篤な副作用がある.私はこれら振戦疾患患者の振戦を制御する方法としてバイオフィードバック(BF)を用いることを考え,これまでに以下の研究を行なってきた.1.客観的な振戦評価指標の研究2.振戦疾患診断支援システムの構築3.振戦抑制BF訓練システムの構築本稿では,私がこれまでに行なってきた研究内容について述べ,BF訓練による振戦抑制の可能性について検討した.さらに,工学者として社会に貢献するために,バイオフィードバックを用いて今後どのように研究を進めていくかについて述べる.

著者関連情報
© 2007 日本バイオフィードバック学会
前の記事 次の記事
feedback
Top