行動療法研究
Online ISSN : 2424-2594
Print ISSN : 0910-6529
型糖尿病患児の罹病期間、セルフエフィカシーとセルフケア行動との関係 : 1型糖尿病患児を対象としたキャンプを通して(資料)
佐々木 美保尾形 明子伊藤 有里武井 優子兼子 唯宮河 真一郎神野 和彦小林 正夫鈴木 伸一
著者情報
ジャーナル フリー

2011 年 37 巻 3 号 p. 157-169

詳細
抄録

本研究の目的は、1型糖尿病患児を対象としたキャンプが、患児のセルフケア行動に及ぼす影響について長期的な検討を行うとともに、セルフケア行動に影響を及ぼす要因として指摘されている罹病期間、セルフエフィカシーとの関連について検討を行うことであった。1型糖尿病患児20名に対して、キャンプ前後、1カ月後、6カ月後にセルフケア行動とセルフケア行動に対するセルフエフィカシー、罹病期間を測定した。分析の結果、キャンプ参加によってセルフケア行動が一時的には増加するものの、長期的にはセルフケア行動は維持されず、また、罹病期間が長い、もしくは、セルフエフィカシーが低い患児は、セルフケア行動の遂行が十分ではないことが示された。罹病期間とセルフエフィカシーを考慮したキャンプでの関わりが、患児のセルフケア行動を高めるために重要であることが示唆された

著者関連情報
© 2011 一般社団法人 日本認知・行動療法学会
前の記事 次の記事
feedback
Top