行動療法研究
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Print ISSN : 0910-6529
観察研究の必須事項(<特集>行動療法研究における研究報告に関するガイドライン)
竹林 由武
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2014 年 40 巻 3 号 p. 167-175

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抄録

観察研究は、無計画に実施すると研究成果の解釈が困難になることが多い。観察研究によって有意味な知見を産出するためには、研究段階で測定誤差や交絡を最小にする必要がある。観察研究の報告法のガイドラインであるSTROBE声明(Strengthening the Reporting of OBservation studies in Epidemiology statement)は、有意味な知見を得るための研究計画を立てる一助となる。本稿では、STROBE声明に準拠し、観察研究の研究計画段階で留意すべき事項((1)研究目的の明確化、(2)研究を実施する科学的背景と論拠の説明、(3)例数設計の実施、(4)信頼性と妥当性のある測定指標の選択、(5)交絡要因の測定)の解説と、その具体的な記載事例を紹介することを目的とする。

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© 2014 一般社団法人 日本認知・行動療法学会
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