文化人類学
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特集 世界と共に感じる能力ーー情動、想像力、記憶の人類学
正体不明な霊でも祓われる
現代日本の憑依を通した治癒経験における記憶・想像力・エンスキルメントの役割
デ・アントーニ アンドレア
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2022 年 86 巻 4 号 p. 654-673

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抄録

本稿は、現代日本における「憑き」や「憑依」を通して治癒した人々の経験に焦点を当てながら、精霊が発生する過程や精霊を祓うことによる治療過程を検討する。徳島県にある賢見神社で参与観察した民族誌的データに基づき、情動・感覚、身体化された記憶と想像力との相互関係がいかに治療の効果や治癒と関わるのかを分析する。治療の受け手の治癒過程に注目しながら、情動・感覚、身体化された記憶と想像力の役割を検討した上で、憑依を通した治癒経験を理解するためには、ヒーラー側に焦点を当てるのではなく、受け手に焦点を当てるような分析モデルの方が効果的であると論じる。

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2022 日本文化人類学会
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