日本循環器病予防学会誌
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Print ISSN : 1346-6267
わが国における全国および地域ブロック別ナトリウム、カリウム排泄量の15年間の変化
竹森 幸一三上 聖治山本 春江角濱 春美工藤 奈織美仁平 將
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2002 年 37 巻 3 号 p. 190-195

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抄録
濾紙法を用いて1985年と2000年に行った中年女子でのナトリウム等の全国調査資料を用いて、ナトリウム (Na) 、カリウム (K) 排泄量、ナトリウムーカリウム比 (Na/K) 、最高および最低血圧の15年間の変化を見たところ次の結果を得た。
1) 1985年と2000年の全国の平均値はNa (162.3から169.7rnEq/H) とK (56.3から62.3mEq/日) は有意に上昇し、Na/K (3.93から3.47mEq/mEq) 、最高血圧 (129.4から126.1mmHg) 、最低血圧 (77.6から75.7mmHg) は有意に低下した。
2) 地域ブロック別では1985年から2000年にかけて、Na排泄量は北海道、東北、近畿IIで有意差がなく、南九州は有意に低下し、他の地域は有意に上昇した。K排泄量はすべての地域で上昇した。Na/Kは北海道、関東I、四国で有意差がなく、他の地域はすべて有意に低下した。
3) 地域ブロック別の血圧値は1985年から2000年にかけて、最高血圧は四国で有意差がなく、他の地域はすべて有意に低下した。最低血圧では北海道、北陸、近畿II、四国で変化がなく、他の地域は有意に低下した。
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© 社団法人 日本循環器管理研究協議会
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