比較経済体制学会年報
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ポーランドの年金改革
賦課方式から積立方式への転換
吉野 悦雄
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2003 年 40 巻 1 号 p. 75-88,122

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抄録
ポーランドは1999年1月1日より新しい年金制度を導入した。第一の特徴は、従来の年金賦課方式から年金積み立て方式に転換したことである。
第二の特徴は、積み立て金の一部の運用を民間の年金基金に委ねたことである。
第三の特徴は、企業別の年金組合の設立を認めたことである。しかしながら現存する年金受給者や高齢層従業員への年金財源の確保のため、、事実上の賦課方式も存続させる折衷策を採りつつ、長期のスパンで積み立て方式への移行をめざすことになった。なおポーランドの年金改革は日本における確定拠出年金(401K)の検討にとっても参考となる点があると考える。
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