抄録
本研究では,養成校における学生の乳幼児への言葉かけと語彙選定に関する指導内容の改善に向け,保育者と学生における「自信」「不安」「手応え」「困難」の感情と保育経験の関係を明らかにすることを目的としている。具体的には,質問紙調査によって,「保育者」「実習経験済学生」の2 群に対して,「0 歳」「1 歳」「2 歳」「3 歳」「4 歳」「5 歳」ごとに感情について尋ね,回答を2 要因混合計画の分散分析で検討した。その結果,乳幼児への言葉かけと語彙選定に関する感情には,保育経験によってギャップがあることが明らかになった。それらのギャップを埋めるには,養成校が学生の主観的な自己評価による否定的な感情を肯定的な感情へとつなげるために,学生が保育者と同様に客観的に援助を自己評価し,深い省察につながるように指導することの重要性が示唆された。