日本外科系連合学会誌
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原著
結腸MP癌の臨床病理学的検討―リンパ節郭清に対する考察―
佐藤 美信前田 耕太郎小出 欣和野呂 智仁本多 克行塩田 規帆松岡 伸司遠山 邦宏
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2011 年 36 巻 6 号 p. 913-919

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抄録

 【目的】結腸MP癌(MP)の特徴と適切なリンパ節郭清範囲を明らかにする.
【対象と方法】D3郭清を施行し,組織学的にMPと診断された結腸癌84例を対象に,左半MP71例(左MP)と右半MP13例(右MP)を臨床的に比較し,さらにMPをSS癌(SS)180例と臨床病理学的に比較検討した.
【結果】根治度A手術の施行率,リンパ節転移率,2群または3群の所属リンパ節(遠隔リンパ節)への転移率,再発率,5年生存率は左MPと右MPで差を認めなかった.根治度Aの手術が施行されたMP(80例)のリンパ節転移率は23.8%で,SS(167例)の33.5%に比し低率の傾向にあったが,遠隔所属リンパ節への転移率は7.5%でSSの7.8%と差を認めず,遠隔リンパ節転移例における再発率はMPで33.3%,SSで15.4%と差を認めなかった.MPの根治度A手術症例における5年生存率は93.2%で,SSの85.5%と差を認めなかった.
【結語】結腸MPはSSと遠隔リンパ節への転移率,再発率,予後に差がなく,SSと同様な郭清が必要と考えられた.

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© 2011 日本外科系連合学会
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