日本外科系連合学会誌
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原著
Stage Ⅲ結腸・直腸S状部癌における決定木分析を用いたデータマイニングによる予後解析
杉本 起一丹羽 浩一郎石山 隼神山 博彦小見山 博光高橋 玄小島 豊五藤 倫敏冨木 裕一坂本 一博
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2016 年 41 巻 1 号 p. 1-7

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抄録

目的:Stage Ⅲ結腸・直腸S状部癌における決定木分析を用いたデータマイニングによる予後解析について検討する.方法:1999年から2005年までの過去6年間に当科で根治手術を施行したStage Ⅲ結腸・直腸S状部癌197例を対象とした.臨床病理学的因子を説明変数,5年生存の有無を目的変数として決定木分析を行った.結果:死亡群は49例で,5年生存率は75.1%であった.決定木分析を行うと,最終的に計11回の分岐によって予後別に12個の症例群に群別され,その症例群の5年生存率は41.4~99.0%であった.結語:決定木分析を用いたデータマイニングによる解析では,複数の臨床病理学的因子を総合して5年生存率を算出するため,単一のリスク因子による分類やStage分類よりも,個々の症例についてより正確な予後解析の可能性が示唆された.また,樹形図によって示されるため,視覚的にも理解しやすいと考えられた.

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© 2016 日本外科系連合学会
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