日本外科系連合学会誌
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重症感染症後に発症した腸腰筋膿瘍の2例
八幡 和憲松橋 延壽加藤 雅康小倉 真治
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キーワード: 重症感染症, 腸腰筋膿瘍
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2006 年 31 巻 2 号 p. 253-257

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抄録

症例1は62歳の男性。外傷後に弛張熱を認め, 血液・痰・便培養よりMRSAが検出された。その後, 腰痛を来たし, CTにて両側の腸腰筋に膿瘍を認めたため超音波ガイド下穿刺ドレナージ施行した。穿刺液培養にてMRSAが検出された。症例2は54歳の女性。SLEにてステロイド内服中で, 糖尿病, ASOの既往があった。頸椎化膿性脊椎炎を来たし, 手術施行したがその後も発熱持続し, 腰痛を来たしたためCT施行したところ両側腸腰筋膿瘍を認めた。抗生剤投与により発熱・炎症反応は徐々に改善傾向にあったが, 完全には軽快せず, MRIにて膿瘍の増大傾向を示したため右腸腰筋膿瘍に対し, 超音波ガイド下穿刺ドレナージ術を施行した。2例とも穿刺ドレナージ後の炎症反応は改善し, CT・MRIにて膿瘍が消失したことを確認した。

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