1988 年 17 巻 4 号 p. 434-436
1) 短期閉塞は疾患別ではバージャー病患者に多く,Fontaine分類ではより重症に,末梢側吻合部ではより末梢に,末梢run-offはより低値に認められた.一方,長期閉塞にはこのような傾向はなかったが閉塞後にはより危険な状態を発症していた.
2) 同時腰部交感神経切除術の併用はグラフトの開存成績の向上に良い影響を与えていた.
3) 今後は多変量解析を用いて短期や長期のグラフトの開存の有無の予測や何がより重要な因子なのか,あるいは同時腰部交感神経切除術の意義について検討したい.