歯科材料・器械
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原著
親水性モノマーを利用した象牙質の接着 モノマーの性質と接着の関係
坂村 昭彦川島 徹門磨 義則今井 庸二
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1992 年 11 巻 6 号 p. 999-1005

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抄録
象牙質接着のプライマーの研究の一環として, 図1に示すようなピロリドン環またはアセトアミド基を親水基として持つ7種のメタクリレートを合成し, オクタノール/水系での分配係数の測定から親水性度, 細胞培養法による細胞毒性, MMA/PMMA-TBBO系レジンと象牙質との接着への効果を検討した.モノマーの分配係数は2.6〜20.5となり2-ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)とMMAの分配係数の間であった.モノマーの細胞毒性は, 次の順に強くなった:(MMA)<MEP<MPP, (HEMA)<MMEA<MBP<HEMP<MPeP<MMPP<MEA.MEPはHEMAよりも毒性が低かった.いくつかのモノマーはプライマーとして使用すると, レジンと象牙質との接着強さの改善にかなり効果を示した.対照の9.4MPaと比較してMPPの水溶液プライマーで18.2MPaという最高の接着強さが得られた.接着強さとプライマーとして使用したモノマーの分配係数との間には相関性があり, 分配係数が5〜9のモノマーが接着に有効であるように思われる.
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© 1992 一般社団法人 日本歯科理工学会
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