歯科材料・器械
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原著
銅を添加したTi-Ni合金鋳造体の引張特性と変態温度
土居 寿小林 郁夫米山 隆之浜中 人士
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2001 年 20 巻 1 号 p. 48-53

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抄録
Ti-Ni系合金は, 形状記憶効果や超弾性などの特性を持つことから歯科への応用が期待されている.Ti-Ni合金のニッケルを銅で置換すると, 変態の挙動が変化し形状記憶効果や超弾性が変化する.本研究ではTi-Ni合金のニッケルを銅で置換することによる超弾性の変化について検討するとともに, この合金を歯科鋳造した場合の歯科への応用について検討した.その結果, Ti-Ni合金のニッケルを10mol%の銅で置換することによって, 鋳造したままのものでも良好な超弾性が得られ, チタンの組成を増やしても超弾性が得られることがわかった.このことにより, Ti-Ni系合金のニッケルの量を減らすことができる.
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© 2001 一般社団法人 日本歯科理工学会
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