歯科材料・器械
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原著
新しい膨張機構による歯科鋳造用埋没材の開発 : 第1報 亜リン酸アルミニウムの熱分解反応と膨張特性
行徳 智義亀水 秀男渡辺 孝朴 健二林 憲司飯島 まゆみ若松 宣一足立 正徳後藤 隆泰土井 豊森脇 豊久保 文信
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2001 年 20 巻 3 号 p. 165-170

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抄録

新規化合物である亜リン酸アルミニウムAl2(PHO3)3の熱分解と結晶成長に基づく膨張を利用した歯科鋳造用埋没材の開発を試みた. 亜リン酸アルミニウムの熱分解反応を熱分析, ガスクロマトグラフ, X線回折により基礎的に調査した. さらに, 亜リン酸アルミニウムを配合した石こう系埋没材の加熱時寸法変化を測定した. その結果, 亜リン酸アルミニウムは, 400℃までに熱分解し, その後の加熱でオルソリン酸塩とメタリン酸塩が生成し, その結晶成長にともない大きな膨張が起こった. このオルソリン酸塩とメタリン酸塩の生成は埋没材の大きな加熱膨張に関与した. そして, この加熱膨張量の調整は自由に行えることを特長としており, 加熱膨脹のみによる歯科鋳造用埋没材の開発可能性が示唆された.

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© 2001 一般社団法人 日本歯科理工学会
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