歯科材料・器械
Online ISSN : 2188-4188
Print ISSN : 0286-5858
ISSN-L : 0286-5858
原著
PMMAの分子量がMMA-TBBレジンセメントの性質に及ぼす影響
平林 智恵美今井 庸二
著者情報
ジャーナル フリー

2001 年 20 巻 5 号 p. 281-286

詳細
抄録
同じ平均粒径の球状を有し, 分子量のみ異なる5種類のPMMA粉末をPMMA/MMA-TBBレジンセメントの粉成分として用い, PMMAの分子量が操作時間, 硬化時間, 被膜厚さ, 象牙質への接着強さに及ぼす影響を検討した.同時に市販のMMA-TBBレジンに用いられているPMMA粉末(SB粉末)とも比較した.その結果, 操作時間, 硬化時間, 被膜厚さは分子量の逆数と相関関係があることおよび象牙質への接着強さは分子量に依存しないことが明らかとなった.SB粉末は, 本研究で得られた相関関係をもとにして計算した値に比べ、操作時間および硬化時間が短く, 被膜厚さが厚くなる傾向を示した.
著者関連情報
© 2001 一般社団法人 日本歯科理工学会
次の記事
feedback
Top