歯科材料・器械
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原著
合着用グラスアイオノマーセメントの初期硬化後の経過時間が接着強さに及ぼす影響
星野 高之倉持 健一森山 明勲山賀 谷一郎日比野 靖中嶌 裕
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2001 年 20 巻 5 号 p. 300-310

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抄録
本実験は, 硬化初期からの合着用グラスアイオノマーセメントのせん断接着強さの経時的変化を3種の粉液比を用いて検討を行った.実験には, 従来型とレジン添加型の2種の合着用グラスアイオノマーセメントを使用した.歯科用合金と牛歯象牙質を合着させ, この時, セメント被膜を20μmに設定し試料とした.そして, 硬化初期より24時間後までの接着強さを測定した.その結果, 従来型セメントの各粉液比において, 練和開始10分から20分まで接着強さは大きくなった.レジン添加型セメントは, すべての粉液比において, 時間の経過とともに接着強さは大きくなった.この2種のセメントは, 異なる接着強さの変化の傾向が認められた.また, 硬化初期において, 粉液比の変化は, 両セメントの接着強さに影響を与えた.
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© 2001 一般社団法人 日本歯科理工学会
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