抄録
チタン(Ti)および金銀パラジウム合金(12Au)にサンドブラスト処理を施し,レーザー顕微鏡による観察およびEPMAによる元素分析を行った.サンドブラスト処理は,ペンシル型サンドブラスターと,ガラスビーズ,アルミナとカーボランダムを使用し,試験片の全面をそれぞれ10,30,90秒間の処理を行った.その結果,Tiおよび12Auのガラスビーズ処理面は丸みがかった凹凸が,アルミナおよびカーボランダムでは鋭い凹凸が観察された.削除深さは30秒ではカーボランダムが,90秒ではアルミナが最も大きく,両者の削除深さは処理時間の延長に伴い大きくなった.表面粗さ(Ra)は未処理面と比較してガラスビーズは小さく,アルミナおよびカーボランダムは大きくなった.マッピング像より処理面にはガラスビーズ,アルミナおよびカーボランダム粉末の構成元素が確認された.