歯科材料・器械
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原著
サンドブラスト処理を施したチタンと金銀パラジウム合金の表面性状の変化
吉田 貴光田村 郁出口 雄之白鳥 徳彦溝口 利英早野 圭吾寺島 伸佳永沢 栄矢ヶ崎 裕伊藤 充雄
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2006 年 25 巻 3 号 p. 236-245

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抄録
チタン(Ti)および金銀パラジウム合金(12Au)にサンドブラスト処理を施し,レーザー顕微鏡による観察およびEPMAによる元素分析を行った.サンドブラスト処理は,ペンシル型サンドブラスターと,ガラスビーズ,アルミナとカーボランダムを使用し,試験片の全面をそれぞれ10,30,90秒間の処理を行った.その結果,Tiおよび12Auのガラスビーズ処理面は丸みがかった凹凸が,アルミナおよびカーボランダムでは鋭い凹凸が観察された.削除深さは30秒ではカーボランダムが,90秒ではアルミナが最も大きく,両者の削除深さは処理時間の延長に伴い大きくなった.表面粗さ(Ra)は未処理面と比較してガラスビーズは小さく,アルミナおよびカーボランダムは大きくなった.マッピング像より処理面にはガラスビーズ,アルミナおよびカーボランダム粉末の構成元素が確認された.
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© 2006 一般社団法人 日本歯科理工学会
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