本研究では,急速加熱型石膏系埋没材を使用して,埋没するワックスパターンや鋳型の大きさが加熱時間と鋳型温度の関係に与える影響を調べ,同埋没材の適切な使用方法について検討した.鋳型の条件は,埋没するワックスパターンが3条件,鋳型の大きさが3条件の組み合わせで,合計9条件とした.鋳型の内外11箇所に熱電対を配置した鋳型を700℃に係留した電気炉に投入し,温度変化を測定した.その結果,埋没するパターンが小さい場合や鋳型が大きい場合には,メーカーが指示する最短の加熱時間では鋳型の中心部まで均一に加熱されていない可能性があることが分かり,急速加熱型の埋没材であっても十分な加熱時間を設定することが望ましいと考えられた.
