抄録
鋳造床用合金としての18-8ステンレス鋼の鋳造特性を研究した.18-8ステンレス鋼と対照合金としてCo-Cr合金を, リン酸塩系埋没材による鋳型に, アルゴン雰囲気高周波溶解加圧鋳造機を用いて鋳造した.0.2%耐力はCo-Cr合金に比較してかなり小さく, 18-8ステンレス鋼の応用は全部床に限られる.最大引張り強さはCo-Cr合金とほぼ同じであった.伸びはCo-Cr合金よりかなり大きかった.耐食性および鋳造性は良く鋳造床合金として充分であった.鋳型との焼付きにより鋳肌はかなり悪かった.鋳造精度はCo-Cr合金とほぼ同程度であった.