抄録
歯科医療のデジタル化は,口腔内スキャナーの普及により,ようやく必要性が論じられるようになったが,まだまだデジタルに対する不信感を持っている人が多い。社会と市民に役立つデジタル経済がどの程度構築されているのか,デジタル経済が人々のデジタルニーズを満たしているか等を示す調査にデジタル社会指標がある。それによると,1)デジタル経済が社会においてうまく機能していない,2)日本人のデジタルニーズを充足できていない,3)デジタルに対して不信感と苦手意識を持っている,という結果が示された。歯科医療界でも同じことが起きている。本稿を通じて,少しでもデジタルに対する苦手意識がなくなれば幸いである。