物理療法科学
Online ISSN : 2758-1063
Print ISSN : 2188-9805
特別講演
病期別にみた疼痛メカニズム─リハビリテーションの視点から─
大住 倫弘
著者情報
ジャーナル オープンアクセス

2018 年 25 巻 1 号 p. 19-26

詳細
抄録

本稿では,急性期・慢性期の疼痛メカニズムを概説するとともに,それぞれの病期のリハビリテーションに必要なコンセプトをまとめた.急性期では,“末梢性感作”が主たる病態メカニズムであるため,消炎・鎮痛作用のある物理療法と運動療法を実施していくことが必要である.慢性期では,脊髄あるいは脊髄上位レベルでの“中枢性感作”を含んだ病態メカニズムが存在するため,運動機能障害・心理的問題などにも対処しながらリハビリテーションを進める必要がある.いずれにしても,症状から病態メカニズムを推測した上で病期別の疼痛リハビリテーションを計画することが重要となる.

著者関連情報
© 2018 一般社団法人 日本物理療法学会
前の記事 次の記事
feedback
Top