教育カウンセリング研究
Online ISSN : 2433-751X
Print ISSN : 2185-4467
デートDVにおける加害・被害経験タイプと加害者の特性
松野真
著者情報
ジャーナル フリー

2017 年 8 巻 1 号 p. 1-11

詳細
抄録

本研究は,デートDVの加害経験と被害経験の双方向性の視点から,デートDV加害者の特徴について男 女別に明らかにし,デートDV加害者教育プログラム作成の示唆を得ることを目的とした。男女交際の経験 ある大学生203名(男性94名,女性109名)を実施後の分析対象に,加害・被害経験頻度質問紙,加害認知度 (パートナーを傷つける度合い)質問紙,パートナーとの望ましい付き合い方質問紙,パートナーとの実際 の付き合い質問紙,dating violenceイメージ調査票を実施した。その結果,以下のことがわかった。(1)加害 経験と被害経験が高い群と加害経験が高く被害経験が低い群(加害高2群)では,男女ともに人数割合は同程 度であり,配偶者間のDVとは異なること,(2)加害高2群では,男女共通して同じ特徴がみられたほか,男 性のみの特徴や女性のみの特徴がみられた。上記の結果から,今後のデートDV加害者教育プログラムの作 成に向けた具体的な示唆を得ることができた。

著者関連情報
© 2017 日本教育カウンセリング学会
次の記事
feedback
Top