体外循環技術
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原著
気泡サイズの違いによる動脈フィルタの気泡捕捉能への影響
中村 淳史菊田 雅宏
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2019 年 46 巻 2 号 p. 125-130

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抄録

人工心肺(cardiopulmonary bypass:CPB)回路内の微小気泡は静脈リザーバや人工肺などで捕捉され、最終的に動脈フィルタ(arterial line filter:ALF)によりガス状微小塞栓(gaseous micro-emboli:GME)が生体へ送られるのを防いでいる。本研究ではポアサイズが40μm(PS40)と20μm(PS20)のALFについて、平均気泡径が50μm、100μm、180μmの気泡群をALFに流入させ、気泡サイズの違いによるALFのGME除去能力について検討した。

各大きさの気泡群において気泡数除去率は(50μm:PS40=44.5±0.7%、PS20=56.1±0.6%、P<0.001)、(100μm:PS40=13.7±1.9%、PS20=9.9±3.8%、P=0.205)、(180μm:PS40=-7.0±1.5%、PS20=-29.3±1.8%、P<0.001)となった。気泡収縮率と気泡体積除去率は有意にPS20が高かった。

気泡サイズが大きいほど、気泡内圧が小さくなるため、気泡が変形・分裂しやすくなると考えられた。そのため、ALFに流入する全ての気泡を40~50μm以下に抑えることがGME除去能力を高くすることが示唆された。

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© 2019 一般社団法人 日本体外循環技術医学会
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