抄録
【要旨】アイシン社製IABPをPhilips社製モニタからの外部ECG信号で駆動中、収縮期においてもバルーンがdeflationしない事態を経験した。そこで今回、IABP、モニタ各3機種を対象に心電図入出力方式の比較と、3種類の接点の異なる接続ケーブルを用いそれぞれマッチングについて検討し2機種のIABPでは1mV/1Vの外部モニタを要求している。それに対し、Philips社モニタは表示上の心電図感度をあげると、それに伴ない心電図出力信号も変動する。この組み合わせでは使用条件によっては収縮期においてもバルーンがdeflationせず誤作動を確認した。またケーブルの接続方式によって、IABP側でモニタからの心電図信号を外部心電図信号と認識しない組み合わせがあった。このように、仕様の違いによるミスマッチがあることが明らかになった。個々のME機器の特性・仕様を理解するのはもちろんであるが、各ME機器を電気的に接続する場合はシステムとして安全性を図る必要がある。