体外循環技術
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先天性心疾患患児におけるMUF施行時の血漿中エンドセリン-1濃度の術後推移
黒光 弘幸川崎 潤一寺田 寛景山 京子溝部 俊樹土井 潔春藤 啓介山岸 正明夜久 均
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2006 年 33 巻 1 号 p. 8-11

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抄録

【要旨】先天性心疾患患者における開心術後の肺高血圧クライシスの原因のひとつにエンドセリン-1(ET-1)がある。これらの除去は人工心肺使用後の患者の罹病率や死亡率に大きく影響を及ぼすと言われている。今回我々は,MUF施行,非施行時の血漿中ET-1濃度を測定し,呼吸循環動態とあわせて比較検討した。MUF群,非MUF群ともに人工心肺離脱直後よりET-1値の上昇を認め6時間後ピーク値は非MUF群10.6±2.gP9/mLであったのに対し,MUF群では8.4±3.2pg/mLと有意に低値を示した。しかし,術後P/F ratio,血圧の推移については両群間に差を認めなかった。MUF施行によりHtは有意に高値を示した。

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© 日本体外循環技術医学会
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