2010 年 28 巻 1 号 p. 3-16
レベチラセタムの有効性、安全性を評価するために、既存の抗てんかん薬1~3剤でコントロール不十分な部分発作を有する難治部分てんかん患者に対し、レベチラセタムの併用療法のプラセボ対照多施設共同無作為化二重盲検比較試験を実施した。主要評価項目である部分発作回数の対数化調整済平均値のプラセボ群に対する減少率はレベチラセタム1,000mg群18.8%(p=0.006)、3,000mg群23.0%(p<0.001)、レベチラセタム群(1,000mg群+3,000mg群)で20.9%(p<0.001)であり、有意な部分発作の減少が認められた。発作消失例がレベチラセタム投与群において5例/127例(3.9%)にみられたが、プラセボ群には認められなかった。副作用発現率はプラセボ群50.0%、レベチラセタム1,000mg群56.9%及び3,000mg群54.9%であり、レベチラセタム群で多くみられた主な副作用は、傾眠及び浮動性めまいであった。レベチラセタムは部分発作を有する難治部分てんかん患者に有効かつ安全であることが示された。