抄録
てんかんの核医学診断には、脳血流SPECTおよび外科的治療が考慮される部分てんかん患者に対する18F-FDG PETと123I-iomazenil SPECTによるてんかん焦点の検出が挙げられる。18F-FDG PETは発作間欠期に行い、焦点およびその周囲の代謝低下を検出する。側頭葉てんかんでは高い診断能を有するが、側頭葉外てんかんでは診断能は低下する。123I-iomazenil SPECTは焦点を集積低下として検出する。18F-FDG PETや脳血流SPECTよりも焦点に限局した低下を示す。脳血流SPECTは発作間欠期では焦点およびその周囲の血流低下を示すが診断能は低い。しかし、発作時では焦点で高血流を示し、高い診断能を示す。焦点診断には、統計画像解析手法が有用である。この統計手法は、MRIによるVoxel-based morphometryにおいても限局性皮質異形成などの診断に有用である。