2015 年 32 巻 3 号 p. 519-532
レベチラセタムの単剤療法における有効性、安全性を評価するため、新たに又は最近てんかんと診断された部分発作を有する日本人成人患者を対象に、多施設共同無作為化非盲検試験を実施した。主要評価項目である、1,000~2,000 mg/日群の最終評価用量での評価期間における6カ月間発作消失患者の割合は73.8%(45/61例)であった。LEV 3,000 mg/日の投与で発作の消失が得られた症例も認められた(22.2%、2/9例)。有害事象は全体で71例中63例(88.7%)に認められ、投与群別では1,000~2,000 mg/日群で61例中54例(88.5%)及び3,000 mg/日群で10例中9例(90.0%)であった。発現頻度が高い有害事象は鼻咽頭炎46.5%(33例)、傾眠35.2%(25例)、倦怠感11.3%(8例)、浮動性めまい9.9%(7例)であり、単剤療法における安全性は併用療法時と同様に良好であると考えられた。レベチラセタムの単剤療法は、新たに又は最近てんかんと診断された成人患者の部分発作に対し、有効かつ安全な治療法であることが示唆された。