抄録
162例のWest症候群患児について, 5~7歳時, 8~10歳時の発作型および脳波像について, さらに, それらと身体知能予後との関連について検討した。発作消失例は約1/3であり, 発作存続例の約80%は全汎発作を, うち80%以上が強直発作を持っていた。脳波が正常化したのは約10%で, 焦点性発作波, 全汎性発作波がほぼ同数認められたが, 焦点性発作波がわずかに多かった。全汎発作の症例の約30%は焦点性発作波を示し, 局所性焦点性発作波を示すものもあった。発作もなく, 脳波も正常化した症例の2/3は身体知能予後も正常であったが, 全汎発作の症例では, 身体知能障害が70%以上に認められた。