てんかん研究
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焦点性てんかんのCT所見と病理学的所見の対比研究
榊 寿右角田 茂田中 祥弘桐野 義則宮本 誠司京井 喜久男内海 庄三郎竹村 潔森本 哲也堀 浩
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1987 年 5 巻 2 号 p. 92-99

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抄録

Focal epilepsy (外傷性4例, 海綿状血管腫7例) に対し, EEGおよび開頭時のcorticographyから, てんかん発作のfocusを同定し, この部分のCT所見と外科的に切除された組織の病理学的所見について検討した。CT所見としては, low denstyとrelativelow densityからなる, 辺縁が不規則なheterogeneous low densityが特徴的で, 特に発作頻度の高かった海綿状血管腫の例では, relative low densityの部分が造影剤の注入により, isodensityへと増強される。
病理学的所見としては, 神経細胞の萎縮やgliosisなど従来より報告されている所見に加えて, 毛細血管の増殖やmacrophageの浸潤が認められた。

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© 日本てんかん学会
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