抄録
Focal epilepsy (外傷性4例, 海綿状血管腫7例) に対し, EEGおよび開頭時のcorticographyから, てんかん発作のfocusを同定し, この部分のCT所見と外科的に切除された組織の病理学的所見について検討した。CT所見としては, low denstyとrelativelow densityからなる, 辺縁が不規則なheterogeneous low densityが特徴的で, 特に発作頻度の高かった海綿状血管腫の例では, relative low densityの部分が造影剤の注入により, isodensityへと増強される。
病理学的所見としては, 神経細胞の萎縮やgliosisなど従来より報告されている所見に加えて, 毛細血管の増殖やmacrophageの浸潤が認められた。