日本食品化学学会誌
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論文
ブロイラー胸肉の遊離アミノ酸含有量と肉の軟化に及ぼすブロメライン処理効果
小出 あつみ丹羽 悠輝山内 知子大羽 和子佐野 満昭
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2010 年 17 巻 1 号 p. 41-46

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抄録

本研究では、調理過程を短縮するためのブロイラー胸肉の軟化における、植物由来成分であるブロメライン処理効果について低温貯蔵による熟成との比較で検討した。ブロメライン処理は15分以降で、筋原線維タンパク質を加水分解し、肉を軟化させた。軟化の程度は、低温(4℃)貯蔵72時間後の肉よりブロメライン処理60分の肉で高かった。ブロメライン処理1時間後に遊離アミノ酸は29%増加した。特にグルタミン酸の増加は低温貯蔵72時間後の肉より高かった。この結果は、短時間のブロメライン処理がブロイラー胸肉のテクスチャーと味の向上に効果があることを示唆した。

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© 2010 日本食品化学学会
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