1998 年 5 巻 2 号 p. 206-210
土壌分離好熱性放線菌Thermomonospora curvata KP1246は、酵素生産の最適培地を用いて55℃で培養すると、細胞外にセルラーゼ複合酵素系を生産した。本酵素系は、アビセル(結晶性セルロース)、CM-セルロースおよびセロビオースを良好な基質とすることができた。本酵素系は68℃で最大の活性発現を示した、また70℃で120分間保温処理後、95%の原活性を保持する熱安定性を示した。本酵素系をアビセルを基質として作用させたのち、HPLC分析を行った結果、その主要な反応生成物はグルコースであった。