森林利用学会誌
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論文
フォワーダ荷台位置および丸太積載位置自動検出手法の開発
伊藤 崇之
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2025 年 40 巻 1 号 p. 5-14

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抄録

3DLiDARを用いてフォワーダの位置と姿勢を自動で検出するとともに,荷台の積載状況に応じて適切な積載位置を決定する手法を開発した。フォワーダ検出の正確さや決定した積載位置の妥当性について検討するとともに,計測条件との関係等を評価した。フォワーダの位置・姿勢については,荷台のポールに反射テープを巻いたマーカーを5個設置して3DLiDARで計測し,モデル点と位置合わせを行うことで推定した。また丸太積載位置については,荷台上の表面点群を取得し,丸太同士が作る谷部を探索することで計算した。点群数,荷台上の積載丸太本数,フォワーダ角度を変化させて実験を行ったところ,マーカーが全5個検出できた場合のフォワーダ位置推定誤差は0.052m,姿勢推定誤差はロール角0.51度,ピッチ角-0.25度,ヨー角-0.08度であった。丸太積載位置推定誤差については,フォワーダ角度が大きくなると誤差が大きくなることが示された。荷台断面における2次元誤差を計算したところ,フォワーダ角度0度では丸太4本積載時に0.049m,7本積載時に0.041m,10本積載時に0.058mであり,実用的な範囲でフォワーダの検出と積載位置の決定を行うことができた。

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