抄録
北米産落葉広葉樹4種(ユリノキ,アメリカミズメ,ピンオーク,オオアメリカキササゲ)の若齢人工林における林分成長特性を解析した。ユリノキは,地域の広葉樹林林分収穫表における地位一等よりも顕著に高い樹高成長を示した。2004年におけるユリノキ,ピンオーク,オオアメリカキササゲの期間平均材積成長量は平均材積成長量を上回ったが,アメリカミズメでは下回った。植栽密度1,000本/haであるユリノキの林齢28年時の林分材積は476m^3/haであり,これは植栽密度1,000〜2,500本/haで林齢がほぼ同じである他樹種林分の2倍以上の値であった。