日本消化器外科学会雑誌
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症例報告
腸重積を契機に発見された腸管囊腫様気腫症の1手術症例
松浦 正徒結城 敬真岸 亜希子秋山 岳長谷川 健植松 大大久保 浩毅中村 二郎
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2012 年 45 巻 4 号 p. 459-465

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抄録

 腸管囊腫様気腫症(Pneumatosis cystoides intestinalis;以下,PCIと略記)は比較的まれな疾患である.一般的には無症状であることが多いが,まれに結腸―結腸型腸重積として発症することがある.PCIに伴う腸重積に対しては高圧浣腸や徒手整復のみでは再発を来しやすく,文献的には回盲部もしくは右半結腸切除術が行われていた.しかし結腸―結腸型腸重積では移動性盲腸が腸重積の原因であることが多く,結腸切除術は過大手術である.今回,我々はPCIによる結腸―結腸型腸重積症例の1例を経験したので報告するとともに,その治療方針について文献的考察も含め報告する.

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