日本消化器外科学会雑誌
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悪性閉塞性黄疸における胆管胆汁CEA値の検討
西本 知二山岸 久一鴻巣 寛塚本 賢治山田 明田部 志郎
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1984 年 17 巻 1 号 p. 55-59

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抄録
悪性閉塞性黄疸14例を含む胆道系疾患32例について, 減黄処置を加える前の胆管胆汁CEAを中心に検討を加えた. 対照とした良性疾患における胆管胆汁CEA値は胆嚢結石症例では7.35±3.2ng/ml (n=10), 総胆管結石症例では17.4±7.8ng/ml (n=6) であったのに対して, 胆管癌における胆管胆汁CEAは253±185ng/ml (n=6), 膵頭部癌では69±83ng/ml (n=6) であった, 胆管胆汁CEAが高値を呈する要因は, 癌が胆管内面に直接現われており, 胆汁うっ滞をともなう場合であり, 胆管胆汁CEAの測定は悪性閉塞性黄疸の診断に有用であることが示唆された.
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